2021-04-16から1日間の記事一覧

源義朝が登場する天養記

第三項 社寺伝来の古文書 です。 まず大神宮すなわち伊勢神宮に伝わる文書が挙げられています。神宮文庫に保管されているものです。特に天養記という相模大庭御厨に関する古文書には、源義朝の館が鎌倉にあったことなどが見えて重要なものです。大宮司家并に…

宮家の古文書

宮家でも高松宮、伏見宮、北白川宮を始め貴重な古文書を多く伝えられています。伏見宮所蔵のものは、最も数が多く、伏見天皇・後伏見天皇・花園天皇以下歴朝宸翰の御置文、御譲状、御消息をはじめ音楽のご伝授に関する古文書等があります。特に両統迭立に関…

御物の古文書

第一節 古文書伝存の諸所 第一項 御物の古文書 です。 正倉院に伝わる、天平勝宝八年の献物帳四通は極めて重要です。孝謙天皇・光明皇后が、東大寺の廬舎那仏に、御本願聖武天皇の御遺物を納めたときのものです。紙面に隈なく「天皇御璽」の内印がしてある貴…

いよいよ古文書伝存の現状へ

いよいよ第四章 古文書伝存の現状 に入っていきます。佐藤進一『古文書学入門』では第二章第二節伝来の状態に対応しています。まずは大観してみましょう。 第一節 古文書伝存の諸所 第一項 御物の古文書 第二項 宮家の古文書 第三項 社寺伝来の古文書 第四項…

史料編纂所の貴重な影写本

第三章 第四節 第五項 明治維新以後に於ける古文書の蒐集 です。 明治維新の際、社寺に伝わる御朱印類は、悉く政府に差し出すことになりました。御朱印類とは、幕府から社寺領の寄附、もしくは将軍の代替の続目安堵のために出した判物、朱印状のことです。引…