助さんが南朝の痕跡を求めて史料採訪

次は

水戸徳川家大日本史編纂と古文書の採訪 です。

大日本史の編纂は明暦三年にはじまるが、広く史料を採訪したのは、延宝・貞享・元禄のころだったそうです。近畿地方の採訪の任にあたったのが、佐佐介三郎宗淳です。助さんのモデルですね。延宝八年畿内南部・紀伊南行雑録、貞享二年山陰・山陽・西海の西行雑録にその成果が伝わっています。南朝に関する史料を採訪することに主要な目的があったようです。このほか、

貞享二年 秋山八兵衛久積 西北諸道 古簡雑纂

貞享二年         武蔵金澤稱名寺 金澤蠧餘残篇(蠧ト、きくいむし)

元禄二年 大串平五郎元善 南都 続南行雑録

元禄四年 丸山雲平可澄  陸奥出羽

元禄五年 佐佐介三郎宗淳 (再び)南都

などすこぶる広汎にわたっていたことがわかります。