名の下に附ける、下附

更に差出所に名を記した下に言葉を副えるものがある。名の下に附けるところから、中世の書札礼に於いて、下附と云う。この下附に二様ある。その一は書出しに名を書いてその下に副えるものと、他は日附の下に名を書いて副えるものとである。勿論一通の中で、二箇所に差出所を記すとき、両方にそれぞれ下附を副えているものもある。便宜始めに差出所を書いて副えるものから挙げると、

 誠恐誠惶謹啓 恐惶謹頓首 頓首謹啓 謹頓首 恐々謹啓 謹啓 啓 □□頓首啓

終りのものは欠文があって明かでない。大体右八通りあるが、謹啓と表したものが最も多い。とのことです。