北畠具行の母民部卿局宛、千種忠顕が奉じた綸旨

この文書は元弘三年八月六日、蔵人頭千種(六条)忠顕の奉じた後醍醐天皇の綸旨である。充所に民部卿とあるは、北畠具行の母民部卿局であって、具行は元弘元年八月、笠置山臨幸に供奉し、後捕らえられ幕府のために斬られた。民部卿がその菩提を弔うために、大徳寺に下総遠山方御厨の領家并に地頭職を寄進した。その寄進を許さるるためにこの綸旨を出されたのである。とのことです。