闕字と平出

さて院宣の言葉がこの文書には二箇所に出ている。三行目の院宣の上に、一字分空間がある。これは先に綸旨のところで記した闕字と申すもので、院と云う文字に敬意を表するためにあけたものである。終りの行の院宣は、別行に改められている。これは平出と申して、同じく敬意を表する為の書き方である。天皇の場合の天気の時には必ず平出してある。院の場合は単に御気色所候也となっている時もある。とのことです。