2024-07-08 覚書の記文に依って朱印状の体裁がよく判る 尚本紙と礼紙の端裏の筆跡は、何れも同筆である。即ち右筆が覚の記文を書いて、出願者に渡したものと考えられる。尤もこの礼紙は今伝わるものに悉く備わっているのでは無く、散逸したものもある。 前記右筆の中、元佶の扱かったものは異国御朱印帳、崇傳のものは異国渡海御朱印帳として、各執筆した朱印状やその覚の記文を認めた記録が伝わっている。今元佶が始めて朱印状を書いた時のものと、その時の覚書とを異国御朱印帳から収めると〔五一二〕の如きものである。その覚書の記文に依って、朱印状の体裁がよく判る。とのことです。