かように長い間用いたのであるから、同じ形のものでも年代に依る相違が現れているや否、仔細に之を観察すると大体氏康の時代、弘治の末年から永禄の初頭にかけた間の或時に改刻したものと見え、この時期の前後に依って、形状に多少の相違が現れている。その相違と云うにのは、古いものは、上部の虎の面貌とその毛並が細密であるが、新しいものは疎略になっている。下部の印文に於いては相違を発見するに苦しむ程同形である。とのことです。
かように長い間用いたのであるから、同じ形のものでも年代に依る相違が現れているや否、仔細に之を観察すると大体氏康の時代、弘治の末年から永禄の初頭にかけた間の或時に改刻したものと見え、この時期の前後に依って、形状に多少の相違が現れている。その相違と云うにのは、古いものは、上部の虎の面貌とその毛並が細密であるが、新しいものは疎略になっている。下部の印文に於いては相違を発見するに苦しむ程同形である。とのことです。