陣立書とは、軍勢の部署と其の進軍すべき次第を定めて書き表した文書である。大抵料紙を竪に用いて書いてある。ここに挙げたのは、朝鮮征伐再度の出勢に当たって、慶長二年二月廿一日、秀吉から軍勢配備進軍の次第を示して、各部将に授けた朱印状に副えた陣立書である。朱印状に文言で書き表してある陣備を判りやすく図示したのがこの陣立書である。料紙は大高檀紙五枚から成り、それに大書したもので、如何にも大きい文書である。
陣立書は、天正十二年秀吉が家康と尾張小牧長久手に対陣した頃のものから伝わっている。戦史に関する資料として貴重なものである。とのことです。