叙位を望む者が上卿に出す申文は折紙を用いるので小折紙ともいう

なお叙位に当たり、叙位を望む者から、その由を簡単に記して、上卿の許に出す文書がある。〔六〇四〕に挙げたのはその一例である。従三位庭田季通が正三位に叙せられんことを申し出でた時のものである。極めて簡明な文面となっている。右に勅許とその年月日が書いてあるのは、叙位の式が終わってから記したものと思われる。この文書を又申文とも云う。その料紙は必ず折紙を用いる。仍って之を小折紙とも申すのである。とのことです。