日々見聞したことを記すもの以外に事物を明細に記すことも古くから日記と称していた

〔六四九〕は、天喜三年十二月十四日附、東大寺若狭国御封の内の絹布の分量を注記した注進状、文中に日記と云っている。日々見聞したことを記す日記以外にかように事物を明細に記すことも、古くから日記と称していたことが知られる。〔六五〇〕は、建保六年三月十一日、高野山紀伊国宇賀村の公文が、段別二升の供給米と申す物を注記せる文書、本文にも端裏書にもこれを徴符と称している。蓋し事物を徴収する分量を記載した文書と云う意味であろう。とのことです。