軍忠状も着到状と同様証判を受けるのを目的として差し出す

 第二三類 軍忠状

軍忠状とは、地頭御家人を始め武人が従軍し戦闘に加わり、その軍功を注進するために上る文書を云う。ここに図版として収めたのがその一例である。

(略)

この文書は市村王石丸なるものが幼稚であったから、その代官たる後藤信明が差し出した軍忠状である。終わりの証判は前述した着到状に於ける証判と同じ意味のものである。この証判はその花押によって新田義貞が加えたことが判る。軍忠状も着到状と同様、この証判を受けるのを目的として差し出すのである。とのことです。