為景のために従軍した房景が部下の討死を嘆く

為景のために従軍した房景がその部下の討死を嘆いているのを聞き、それを慰むるためにこの文書を出したのである。文中敗軍にてさえ討死を嘆かざるものである。ましてこの合戦の如き勝軍には、ゆめゆめ嘆かざるものであり、若き者は反って之を喜ぶべき事としていることを告げ、一向慰めんことに努めている。この文書に依り、当時に於ける将士が戦場に臨み、一死奉公をその本懐としていたことを窺うことができる。とのことです。