2024-07-01から1ヶ月間の記事一覧

将軍の実名を印文に用いている江戸幕府の朱印状

ろ式 日附が年月日から成り、充所を具えないものもある、江戸幕府の朱印状が多く之である。その一例として〔五一一〕の如きがある。これは天和二年将軍綱吉が、駿河富士郡今泉村の農民五郎右衛門の孝行を表彰する為に、之に田畑を与えた時の朱印状で、印文「…

印文「天下布武」の馬蹄形の朱印

之に依って当時に於ける城下町の状況がわかる。日附の次行の上部に、「天下布武」の四字を、降龍二頭を以て囲んだ朱印が捺してある。又紙継目裏毎に、印文「天下布武」馬蹄形の朱印が捺してある。之に依って両種の印の軽重さがわかる。天下布武馬蹄形の印は…

織田信長が安土城の山下の町に下した掟書

第二式 日附次行捺印印判状 この部類に入る印判状は、江戸幕府の朱印状に多くあるが、細かい書式に至って分けべきものに、 い式 日附が年月日から成り、充所を袖に記したものとして、〔五一〇〕の如きがある。これは織田信長が、天正四年から京畿方面に於け…