格上の書儀を身に着けても格下げにならぬよう仮名を使い続ける秀吉

然るに、秀吉が立身出世して関白となり太閤と称されるに及んでは、立身に伴ってよし多少文筆に素養が高まっても、自筆で書く消息を漢字で書くのが男子の通例として、之を漢字で書いたならば、前々から仮名で書いていた関係上、書儀の上から秀吉自ら格下げを行う結果となる。とのことです。