自筆を以て認めるという点で礼を尽くした秀吉

かような次第であるから、秀吉が未だ信長の従臣として活動していた頃、仮名を以て書き表した書札を諸方面に出していたのは、身分が低い時であったから、例を厚くした遣方では無かったのである。然しその代わりに自筆を以て認めるという点に礼を尽くすところがあって、両々相待って書札の儀礼に叶っていたとみるべきである。とのことです。