文箱に充所が記してあったのであろう

之は貞顕がその貞将に自ら筆を取って書いたものであるが故にかかる書礼をとったものであろう。当時の自筆書状に於ける父子の間の書礼を窺うことができる。本紙礼紙を合わせて折り畳み、切封に仕立て、その上に更に紙を懸けたのであろうが、その料紙に当たるものは見当たらない。恐らくこの料紙は白紙であったろうと思われる。更に之を入れた文箱に充所が記してあったのであろう。とのことである。