鄭重な署判である草名

三 草名を書いたもの

この例は稀である。〔一〕は本文書止めを「候也」で結び、充所に何等敬語を附けていない。〔二〕は、本文書止めは通例の如く「恐々謹言」で結んで、〔三〕は充所を欠いており、文面からも返書と見るべきものであるが、書止めは「恐惶謹言」と結んである。多くの書式を挙げ得ないけれども、草名が鄭重な署判の方法であるから、この項の書式が、書礼に於いて前項のものよりも厚いものと見るべきである。とのことです。