前編 古文書の伝来は、以下の四つの章から成っています。
第一章 古文書伝来の素因
第二章 本質上の働きに依る古文書の伝来
第三章 応用上の価値に依る古文書の伝来
第四章 古文書伝存の現状
二章・三章あたりどういうことなのか気になりますね。おなじみ佐藤進一『古文書学入門』では、
第二章第一節(三)本質的効力による伝来
(四)附随的応用的価値による伝来
となっています。
ではさっそく第一章から読んでいきましょう。
当座的効力:当座の要件を伝えるに過ぎない文書の力
永続的効力:後日迄も保存の必要ありと認めて作り、且つ長く保存すべき文書の力
うーむ。
第一章はどうやら古文書の伝来するには、本質上と応用的価値の二つがあるということを挙げているようです。すぐ第二章に入っていきましょう。