和雄弓という者の啓

これは和雄弓と云う者の啓、写経生に採用せられんことを請うために出したもの、幸に採用せらるれば、私の祈願も果され、且つ生活の便りを得ると述べている。「但恐」以下は、卑下して懇願の意を表した文言、主奴、下生は共に謙語と見るべきものである。書止めの「死罪」以下の文言は、至極の敬意を表した書方で、臣下から至尊に奉る表と申す文書の書止めの例文に似ている。とのことです。