折紙、付年号、実名書

この文書の様式を観察すると、第一に料紙の中央に一つの線がある。これは料紙を二つに折った折目である。かく折ってその片面に文言を書いたのである。文言が長くなれば両面に及ぶこともある。かくの如く用いた紙を折紙と云う。図版は便宜上両面を拡げて示した。第二に、年号が月日の肩の所に書いてある。この奉書に限らず、かくの如く記したものを特に付(つけ)年号と云う。第三に、差出所に実名が書いてある。要するにこの奉書は、折紙、付年号、実名書の三つの点が一致して、一つの様式を形成している。とのことです。