安国寺恵瓊の「高ころひ」の書状

次に自筆の書状にして、而も内容の極めて豊富な一例を示す。〔四六一〕は、(天正元年)十二月十二日、安国寺恵瓊が、安芸の吉川小早川両家の老臣山県越前守と井上春忠とに送った書状である。足利義昭織田信長に擁立せられ将軍職に就いたが、信長の威勢が上るにつれて、之と不和となり、京都を退いて槇島城に拠ったが、信長の攻めるところとなり、地方に下って豪族に頼ろうとした。とのことです。