書礼はもともと書札の文字に表す自然の心持から起こった

然し、秀吉とも云うべき人が区々たる書礼に拘ることなく、思のままに筆の走るに任せ仮名で書いたと云えば、それまでであるが、それにしても書礼にはづれていなかったこと丈は事実であった。即ち自然のままが書礼であって、書礼がもともと書札の文字に表す自然の心持から起こってきたことを、何より正確に示すものと云うべきであろう。とのことです。