苗字と名字と花押 北條 氏綱(花押)

一一 苗字と名字と花押とを書いたもの

先に挙げた官名に代えるに苗字を以てし、而も之を名字の肩に附けたものがある。〔一〕はその一例である。この書式は室町時代の中頃から現れている。〔一〕の本文書止めは、〔恐々謹言〕で結んでいる。〔二〕は苗字でなく、住持している寺院名を肩に書いているが、世俗の人の苗字と同列に見るべきであろう。とのことです。

〔一〕は、横ノ打折式、内側に二筋に折って整えているもの