「恐々謹言」より敬意を表した「恐惶謹言」

然し本文書止めに可然鄭重さを表して、両者の中間の書礼を表している。この場合には本文書止めの示す敬意の程度を考慮する必要がある。例えば花押のみで「恐惶謹言」と、名字と花押とある上に「恐々謹言」と書いた両様に就いて見る場合に、「恐惶」が「恐々」よりも多分に敬意を表した例文であるから、前者が後者に接近した書礼として用いられていることが判る。とのことです。