改刻の形状の変化に意味を認めるのは謂のないこと

この変化が信玄の勢力の向上と歩調を同じくしたとしても、僅かに三回に過ぎない。前述した虎ノ印判にも一回の改刻があった。永く同一の印を用いている間には、自然改刻の必要が生じたものであろう。改刻すれば先後の印の形状に、多少の相違が現れて来るのは当然であろう。その変化に意味を認めようとするのは謂のないことである。とのことです。