太政官の辨官から官符に代えて下した官宣旨

第四種 官宣旨

前項において、辨官から出す宣旨に二種あり、其の一を官宣旨と申すと述べたが、第二二図はこの官宣旨の一例である。上卿左大臣源有仁が職事から勅旨を受け、更にこれを辨官に伝宣し、辨官において左少辨源師能と右大史中原某とが奉って、この宣旨を出したのである。その書式を見るに、最初に左辨官下スとあり、その下に充所に当るものとして伊勢大神宮司と表してある。このような書き方は、前の宣旨と著しく相違している。これを特に官宣旨という。太政官の辨官から官符に代えて下したものである。とのことです。