盛んに下された後醍醐天皇の綸旨

鎌倉時代以後になると綸旨の伝わるものが多くなり、殊に後醍醐天皇の御代元弘建武年間、次いで吉野時代に於いては、天皇の御親政であらせられた為、盛んに綸旨を下された。〔二六九〕に挙げたものは、後醍醐天皇天皇一統政治の御再興を御発念あらせられ、元弘三年隠岐島の行在所を出でさせられ、伯耆国船上山に據り給い、三月十四日、出雲国の杵築社神主出雲国造孝時をして、王道御再興成就を祈念せしめる為に下された綸旨である。とのことです。