第一式から第四式へと鄭重さが厚くなっている

然らばこの儀礼上に於ける意義の相違は如何と云うに、先づ第一式の変形文書は、下云々と書き出した下文と比較するに、両者同じく袖判を加えてはいるが、直接本人に与えた形式をとっているから、之よりも鄭重な意味を表している。次に第二式の変形文書は、第一式の如く、袖判を加えず、日附の次行に位署を書いた点に依って、第一式よりも更に鄭重な意味を表している。第三式は、第四(二?)式と同じく日附の次行に位署を加えているが、その位置が第二式は上部であるのに対して、之は下部である点に依って、第二式よりも、更に鄭重な意味を表している。第四式は、日下に位署を加えているから、第三式が下部に位署を加えているよりも、更に鄭重な意味を表している。かように第一式から第四式へと次第に鄭重の程合が厚くなっているのである。尚おこの間に於て、位署の表し方の複雑なものが、その簡略なものよりも鄭重な意味を表しているのである。この区別に基いて部類すると、更に詳密な種目を定めることができるけれども、下文の変形文書に就いては、位署署判を加えた場所の相違に基いて分類するに止めて置く。とのことです。