親王から名字附与

尚後征西将軍宮の出された文書に左の如き珍重すべきものがある。

 清原良量

元中十一年十二月十九日(御花押)

この文書は五条頼治の子息に御名の一字を授けて、良量と称せしめるために下されたものである。即ち名字附与の書き出しで、武家の人々から出したものは多く伝わっているが、親王から賜った文書としては、恐らく唯一のものであろう。この文書に依って始めて宮の御花押を拝することができるのである。この点に於いても貴重な史料と申すべきである。とのことです。