氏康氏政父子から輝虎に送った条書

尚この種文書の例を示すと、〔四六七〕の如きものがある。之は永禄十三年三月越後の上杉氏と相模の北条氏との和談が成立して、北条氏から氏康の子三郎氏秀を質として越後に送ることとなり、この送致に関し、又和談成立後の種々の事項に関して、氏康氏政父子から輝虎に送った条目である。当時の文書にかかるものを条書と称している。戦国時代武将の間の修交に関して種々の約束を結ぶ時、屡かかる条書を取り交わしている。右の氏康氏政の条書は、かかる類の好標本に挙げることができる。とのことです。