群雄割拠の時代、古文書に著しい地方的特色が現れていた

この傾向はこの時期に印判の使用が全国的に普及した状態と全く歩調を同じくするものと云いうる。要するに群雄割拠の時代には、古文書の諸相に著しい地方的特色が現れていたけれども、それが近世に近づくに従って次第に消滅し、之に代わって共通の性質が全国に普及するに至ったのである。

「古文書の料紙の横ノ内折とその封紙に就いて」は、雑誌歴史地理第七十八巻に拙稿が掲げてあり、それに詳記してある。とのことです。