宣、宣旨の先蹤、内侍宣

第一類 宣 宣旨

勅旨は詔書宣命、勅書、勅符、位記によって下に伝えられていた。ところが平安時代に至り、蔵人所の設置のことなどがあり、漸次勅旨伝宣に関する制規のうえにも変化が起こり、文書も変化した。詔書勅書のごとき手段を取らず簡単な手続きによって作成する文書が起こった。これが宣、もしくは宣旨というものである。この種の文書がいつごろから起こったか、文書に宣という言葉はすでに奈良時代のものに現れているが、のちに盛んになった勅命伝宣の上の宣、宣旨の先蹤をなすかと思われるものに内侍宣というものがある。とのことです。