西班牙国セビヤー市印度文書館の所蔵する徳川秀忠の朱印状

この秀忠の印は、国内に出した文書には、一切見えていない。恐らく海外関係の文書に専ら用いたものであろう。後に挙げた〔図版第一八二〕、慶長十五年秀忠から西班牙国主に贈った書状に、この「源秀忠」の朱印を捺している。而してこの文書は、今もとの西班牙国セビヤー市印度文書館の所蔵となっている由であるから、秀忠のこの朱印は、国内にてはその実物の印影を見ることができない次第である。とのことです。