鄭重な書止め「言上如件、(実名)頓首謹言」

〔三〇〕は、書止めの例文に「言上如件、(実名)恐惶謹言」と書き、頗る敬意を表して、下附に「奉」と上所に「進上」と附けているものである。更に鄭重なものとして、〔三一〕の如く、書止めに「言上如件、(実名)誠恐謹言」と書き、下附は欠くが、上所には「進上」と書いたものがある。尚更に〔三二〕の如く、書止めに「言上如件、(実名)頓首謹言」と書き、他は前のものと同じ書式であるが、〔三一〕と何れが多分に鄭重な意味を表しているのか判然としないが、恐らく〔三二〕の文書が厚い書礼を表しているものと見るべきであろう。とのことです。