北條氏一族や老臣のもの数えると三十種もの印判を用いていた

北條氏は虎ノ印判にも印を用い、その一族や老臣のものをも数え立てると、三十種にも達する程である。東国地方に於ける大名の印判史上重要な地位を占めている。その中で最も重要なものはこの虎ノ印判であって、北条氏の民政に関する貴重な史料となるべきものも、多くこの虎ノ印判を捺した印判状である。尤も之に準ずべき印、又同氏の一門として、相模伊豆武蔵の諸城の城主となっていた人々から出した印判状も、又内容の上に於いて虎ノ印判状に準ずべきものであった。とのことです。