外題に検非違使庁の任に当たっていた源義経の花押がある貴重な古文書

 検非違使庁に上りし申状

ここに前半を図版に示し、全文を〔六二三〕に挙げた文書は、寿永三年三月、金剛峯寺衆徒が、検非違使庁に上った申状である。寂楽寺の所司が金剛峯寺紀伊阿弖河庄に押妨を加えたので、之を止められん事を請うために出した文書である。袖に外題があるが、その時丁度検非違使庁の任に当たっていた源義経の加えたものである。義経の花押を見るべき確かな文書はこの他に例が無い。この点からも実に貴重な古文書である。とのことです。